【第22回 自由に探すこと】司書 黒田真理子先生 | 東明館中学校・高等学校

◆教員リレーコラム◆

第22回の担当は・・・黒田真理子先生(司書)

お題『自由に探すこと

 

 

お題は自由でコラムを書いてほしい、と言われ困り果てている。

今日は何の予定もありませんよ、好きなように過ごしていいんですよ、の自由とはわけが違う。ササッと書いて「はい出来上がり!」なんて文才を、私は持ち合わせていない。残念なことに。

 そもそも、コラムってなんだろう? エッセイと違うのかな? コラムニストと呼ばれる人たちはそれだけで生計立てていけるのかしら?と、発想がいろんなところに飛んでいって、インターネットの海をひと泳ぎして帰ってきた。最近のインターネットはほんとうに便利。言葉と意味だけでなく、画像や関連項目も出てくるし、その分野で有名な人が顔写真付きで瞬時に表示される。表示履歴や検索傾向でおすすめのものまで提示してくれる。

 YouTubeではこの機能のことを、ブラウジング機能というらしい。図書館用語にもブラウジングという言葉があるが、YouTubeで用いられる意味とは少し違う。図書館のブラウジングは、自分の足で歩き、書架の間を巡りながら本に出会うことを指す。洋服屋さんのように「何かお探しですか?」なんて声をかけられる心配もなく、Amazonのように「あなたのような人はみんなこの本を読んでるんですよ!」という無言の威圧感もない。目的の書架を目指しながら、全然違うジャンルの棚で面白そうなタイトルの本を見つけてしまうこともある。人が立っている場所をこっそり盗み見て、「ほうほう、このあたりの本が今は人気があるのか」なんてことを考えている人がいたら、それは大体書店員か司書である。

 さて、結局何が言いたいのかというと、図書館来てね! おすすめ機能は実装してないから、自分で好きなジャンルを発掘してね!(もちろんレファレンスには全力でお応えします!)

   

 

毎週金曜日更新! 次回は小林秀樹先生(理科) お題は『山登りの思い出』です。