東明館中学校・高等学校|佐賀県基山町

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「本校生徒へのメッセージ」

 立命館アジア太平洋大学学長 出口 治 明 様

 

ソーシャルメディアのツイートを読んでいたら、次のような書き込みが目に入りました。「アメリカの大学生は4年間で平均400冊の本を読む。日本の大学生は100冊に満たない。同じ職場に就いたらどちらに面白い仕事が振られるか、もう決まっているよね」というものです。勉強しないで、面白い人生が待っているはずはありません。では、どうやって勉強するのか。僕は、常々、「人・本・旅」と言っています。たくさんの人に会い、たくさん本を読み、いろいろなところへ出かけていって経験を積むことで人は賢くなるのです。たくさん友達をつくって、どういう学校生活を送ろうとしているのか、そしてその先にあるどういう人生を歩もうとしているのか、お互いに忌憚なく話し合い、相互理解を深めて、自らの肥やしとしてください。

では、人・本・旅で何を学ぶのでしょうか。皆さんに質問したいと思います。おいしいご飯とまずいご飯、どちらを食べたいですか。おいしいご飯ですね。おいしいご飯を因数分解すると、どうなるでしょうか。「いろいろな材料を集める」×「上手に調理する」がおいしいご飯になると思います。次の質問です。おいしい人生とまずい人生、皆さんは、どちらを送りたいですか。おいしい人生を送りたいですね。おいしい人生を因数分解すると、どうなるでしょうか。「いろいろな知識を身につける」×「自分の頭で考える」ことだと思います。人・本・旅で学ぶのは、知識を得ることに加えて考える力を鍛えることだと思います。上手に調理するためにはどうすればいいのでしょう。最初はレシピ通りに作ってみて、自分で匙加減を加えていくでしょう。考える力も同じです。最初は他人の考える型や発想の方法を真似るところから始めなくてはなりません。

さらに、人・本・旅で学んでも、必要な時に取り出せなければ意味がありません。人はどうやって頭の中の引き出しを整理するのでしょうか。それは、「自分の言葉に直す」ことによって整理するのです。ですから、人・本・旅で感動したら、近くの友人に喋り捲りましょう。さらに、その感動をブログやフェイスブックに書けばもっと頭の中が整理されます。インプットしたものはアウトプットすることによってのみ記憶に残るのです。

最後に、APUでの「人・本・旅」とはどのようなものでしょうか。APUには、世界90の国や地域から多彩な個性が集まってきています。まさに「若者の国連」のような場所です。これほど、ダイバーシティに溢れたキャンパスはわが国には他にはありません。日本人の友達だけではなく、世界中の人と友達になり、世界の人が何を考えているか知ることができます。世界の友達の故郷に訪ねて行くことも可能です。またアウトプットも世界の人に発信できます。

東明館と立命館は教学等の連携協定を結んでいます。ともに力を合わせてグローバル人材育成の新しい風を吹かせましょう。