東明館の特色 | 東明館中学校・高等学校

東明館学園-教育の特色

1.高い大学合格力

 進路面から見ると特徴は理工系、医歯薬系大学への志望者が多く、進学実績から見ると約7割が理工系・医歯薬系大学に進学しています。それでは合格実績ではどうかというと、本校は小規模校のため合格実数はどうしても小さくなりますが、昨年、『プレジデント・セレクト』誌が掲載した「全国の高校の国公立難関大学合格力比較」では、高い評価を得ています。ここでいう合格力とは、トップ100校の国公立難関校の難易度を指標化して、各高校の各大学への合格者数から出る指標総計をその年度の卒業生数で割ったもので、一人当たりの合格力を指しています。本校は、佐賀・福岡地域の私学の中でトップランクになっています。また医歯薬系では全国50位になっています。今後は、九大をはじめとする難関校合格者数においてもトップを目指します。

進学で見ると理数系に強い学校ですが、日頃の学業では結構文系分野で活躍しています。読書感想文コンクールや弁論大会で中学、高校とも優秀な成績を修めており、西日本新聞が毎週実施している「ヤング川柳」では、毎週のように入選しています。放送部は、伝統があり、NHK全国コンクールに25年連続出場という優秀な成績をあげてきましたし、太刀洗平和記念館での朗読劇にも参加しています。野球部は、春の高校野球佐賀県大会において優勝しましたが、野球部員は進学面でも頑張っています。この春に卒業した野球部員12名全員が上位の大学に進学しています。進学校として文字通り学習と部活の両立をめざす「文部」両道の学校です。

 

2.新しい学び

本校の基本理念は「好学愛知・自律自啓」の精神です。この精神に沿って「教え込み型教育」から脱却し、自立して学ぶ生徒・アクティブ・ラーナーを育てることにあります。

① 興味関心を広げ習熟度を高める日常学習

学力をつけるには、生徒自身による知識の理解・運用・習熟がバランスよく進められることが必要です。そのことで、生徒が興味関心を広げながら知識とスキルを自立的に習得できるようになります。各教科の授業、総合学習、夏期講座として実施される「東明館チャレンジ」、弱点克服のための「朝補習」、放課後学習、自由に先生の指導が受けられる放課後学習によって自発的な学習力を育て、学力を高めます。

② 探究心と実践力を養う課題研究

本校は、SGHアソシエイト校として課題研究やビジネスプラン・コンテストに取り組んでいます。また、理工・数学系分野の優れた実績を上げた人たちから学ぶSTEM教育にも取り組んでいます。新たに国際共生プログラムを実施し、グローバルな視野で情報発信力、ネットワーク力をもった人間力の育成を図ります。

③ アクティブ・ラーニングの推進

九州大学が開発したM2B(みつば)システムを活用し、九州大学の専門家の指導を得て、授業と家庭学習とをつなぐオンライン学習を推進します。このシステムを活用することで、生徒の自主学習と教師の指導がオンラインで結びつきます。

④ 達成感ある生徒を育てる「ポートフォリオ」の作成

今年から、中学1年、高校1年から、自らのポートフォリオをデジカメを使って作成するポートフォリオ学習とでも言うものを始め、今後全学年へと広げていきます。九州大学との連携によるアクティブラーニング、生徒によるポートフォリオ作成によって、自発的な学習者「アクティブ・ラーナー」を育てます。

⑤ 大学入試改革への対応

以上のような主体的な学びによって、高大接続・大学入試改革で求められている学力づくりを進めます。

 

3.高大連携・地域連携で学ぶ

  本校は、多彩なネットワークを持ち、それによって生徒の学習の場、活躍の場が広がっています。

① 立命館大学、立命館アジア太平洋大学(APU)とは教育連携の協定を結んでいます。立命館大学には推薦・連携14、APUには推薦5の進学枠があります。APUからは英語講師が派遣され、英語コミュニケーション授業を支援してもらっています。国際学生(留学生)との交流も行われています。立命館大学教員による授業、附属校との教員交流を通した授業改善や学級経営などの交流を進めています。

② 九州大学の支援を得て、アクティブラーニング教育を進めています。

ICTを活用して家庭学習と授業とを結び、生徒の自学自習を活発にする授業を実施します。昨年はバイオ同好会が九大農学部の研究室を訪問し研究室紹介とともに、研究でもアドバイスを頂きました。バイオ同好会は東京農業大学の研究室でも研究発表し指導してもらっています。バイオ同好会は今年2月に熊本市で開催された「バイオ甲子園」では準優勝を獲得しました。新学期早々高校1年生が新入生オリエンテーションの一貫として九大伊都キャンパスを訪問しキャンパス見学と本校OBによる説明会が行われました。

③ 大学・研究機関とのネットワーク

東京大学、京都大学、JAXAなど先端的な研究機関とも教員間のネットワークを持ち、講演会、キャンパス見学会などが企画されています。ノーベル物理学賞受賞者の益川敏英先生の講演会が行われ、今年2月には宇宙論研究でノーベル賞候補とされている佐藤勝彦先生の講演が行われました。佐藤先生は、本校の特理クラスの生徒が作成した大規模な「原子核種図」を前にして、ご自身の宇宙論研究について触れられ、高校生がこれを作ったことに感心されていました。今年も東大・JAXA見学会を実施し、新たに京大・立命館大見学会を始めます。SGHアソシエイト校として「地域から世界へ」の視点で、日本金融公庫主催のビジネスプラン・コンテストにチャレンジし、指導助言を得ています。

④ 基山町との連携

東明館がある基山町とはいろんな連携、協力があります。町主催のロードレースには本校生徒や教職員が多く参加して団体参加一位です。本校校庭の見事な桜を地域の人たちに見ていただく桜フェスタには、今年は地域の人たちを中心に1400名の方が参加され、地域業者の方々のご協力で店が並び、一日を楽しんでもらいました。当日の運営は生徒が担っています。バイオ同好会は基山町の町おこしプロジェクトから始まりました。

このような多彩なネットワークを活かすことで、生徒の学習や課外活動に広い活躍の場が与えられ、水準の高い成果を生み出しています。

 

4.グローバルスタディーコース(GSC)によるグローバル教育の推進

  今年度からGSコースが始まりました。新しい学びを取り入れ、高校2年での1年留学によって英語コミュニケーション力と国際的視野を養い、高校を3年で卒業します。大学入試改革や海外進学など新しい時代に対応する学力を養成します。

5.授業研究の推進

① 研究授業

研究授業は随時行われていますが、今年度から全員が年1回は研究授業を実施します。

② 研究・研修会の開催

年1回の全校研究会、課題別研修会は定例となっています。

③ 公開授業研究会の開催

昨年度から、他校からの参加を広く呼びかけて公開授業と研究会を開始しました。年1回開催します。

④ 『東明館研究紀要』の発行

2016年度から授業研究の成果を交流するために、年1回の紀要を発行しています。

 

以上の取り組みをとおして、東明館は創立30周年から次の飛躍へと「新生東明館」への歩みを開始しています。